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Q2.この研究室は、日ごろどのようなことをすべきだったと思いますか?


学生「先生、試薬庫にあるはずのシアン化ナトリウムがありません。
   先輩たちに聞きましたが、
   いつ誰が持っていったのかわかりません。」
先生「・・・・・・・」
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【回答例】

1.これは大変です。ご存知の通り、シアン化ナトリウムは大変毒性の高い物質であり、毒物及び劇物取締法で毒物に指定されています。そんな物質が勝手に持ち出されるような管理は明らかに不適切です。
 厚生労働省の通知(薬食発第1017003号)にある通り、大学や研究機関での毒物及び劇物の保管管理としては、「毒物又は劇物を貯蔵し、又は陳列する場所は、その他の物を貯蔵し、又は陳列する場所と明確に区別された毒物劇物専用のものとし、鍵をかける設備等のある堅固な施設とするとともに、敷地境界線から十分離すか又は一般の人が容易に近づけない措置を講じていること。」「毒物又は劇物を貯蔵し、陳列する場所に、「医薬用外」の文字及び毒物については「毒物」、劇物については「劇物」の文字を表示すること。」「貯蔵、陳列されている毒物劇物の在庫量の定期点検及び毒物劇物の種類等に応じて使用量の把握を行うこと。」が求められます。これらは、毒物及び劇物取締法毒物及び劇物取締法施行規則に明記されています。
 日ごろから、毒物劇物専用の試薬庫に鍵をかけて保管し、その鍵は先生など特別の人が管理する、都度、誰が・いつ・どれだけ使用したかをノート等に記録として残すようにしましょう。
 とはいっても、先生が留守の時に実験できないと困るのでみんな鍵の場所を知っている、ついうっかりノートに記載するのを忘れた、という事態が発生することは容易に想像できます。
 そこで、Suica、学生証などのフェリカカードを利用して扉の解錠を行う試薬庫をお勧めします。通常はロックされていて、カードをかざすと解錠し、同時に誰がいつ試薬庫を開けたかが記録されるというものです。試薬の種類と使用量までは管理されませんが、「誰が・いつ」とわかれば、通常実験者は実験の記録をとりますから、把握することができます。
フェリカカード式試薬庫(pdfファイル)はこちらLinkIcon

2.もし本当に、研究室の先輩たちの誰も持っていっていないとすると、盗難の可能性があります。学内の安全管理担当部署に連絡の上、警察に届け出ましょう。

REHSE会員の方には、関連する出張セミナーとして下記の講座があります。
・化学物質管理
・実験廃棄物の取扱
・労働安全衛生法

また、REHSE編集の講談社「✚研究室に所属したらすぐ読む✚安全化学実験ガイド」にも解説されています。
詳しく(pdfファイル)はこちらLinkIcon

その他、関連する法令、厚生労働省医薬食品局のリンク先は以下です。
・http://www.nihs.go.jp/mhlw/chemical/doku/dokuindex.html
・http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/10/08102110/001/001.htm
・http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO303.html
・http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S26/S26F03601000004.html