ヒュームフードに接続されている各種設備やユーティリティーの供給元などの位置は、実験室を管理する人や使用する人達が解る様にしておくべきです。
不慮の事故でトラブルが生じた場合、直ぐに対応できる準備をしておかないと、被害が予想外に大きくなってしまうことがあります。(図7-3b.参照)
実験室は種々の薬品が使用されるため、通常の居室では想定できない不慮の事故が発生することがあります。 例えば、こぼれた薬品が給水配管を腐食させ、水漏れが起きるなどの事例もあります。 この様な場合、給水の元バルブがどこにあるかを知っておかないと早急な対処ができず、実験室が水浸しになり、高価な備品が被害を受けるなどの二次災害に繋がります。
ヒュームフードが適切な排気風量で排気されていること、すなわち正しい制御風速(前面の流入風速)が確保されていることは、最も重要な確認事項です。
最も正しい確認方法は、風速計で実測することです。最近では、何らかのモニタリング装置が装備されている製品もあります。モニタリング装置がある場合には、実験前に必ず確認する習慣を身につけましょう。
風速計は決して安い物では有りませんので、全ての実験室に備えることは難しいかもしれません。この様な場合、複数の部署で共有するなどの工夫も必要です。自主点検では、風速を測定する必要がありますが、日常点検では、例えば発煙管などを利用して、気流を可視化して確認するなど、お金をかけずに工夫することもできるはずです。