H.大学における作業環境測定のありかた(REHSEからの提言)
●作業環境を考える視点
- 作業環境測定と同様に 作業空間の平均的な濃度(A測定)と作業中に発生する最大濃度(B測定)の二つの視点で、環境を総合的な評価することが重要です。
●作業環境の把握
- そこで、どういった場合に平均濃度と最大濃度が基準値に達するか?と考えます。
●作業空間の平均濃度 (A測定)
- 例1) 実験室でアセトンをこぼし部屋中に臭いが充満したケースを想定します。
部屋の容積:6m × 8m × 3m = 146 m3
アセトン蒸発量: X g 換気:なし
アセトン管理濃度 :500 ppm
SATP 標準状態: 24.8 l/mol
(X / 58) × 24.8 /(146 × 1000 ) = 500 ppm
この場合、X は約170g となります。
●換気をすると
1時間あたり5回の換気を行えば 500ppm の濃度は30分で40ppm、1時間で4ppmになります。
- 例2)実験台天板上に有機溶剤(例:メタノール)をこぼした時の濃度がどうなるか? メタノール管理濃度と比較。